HOME»  アルテの食パンとは»  アルテの戯れ言ブログ»  ブログ記事一覧»  だれでも「プロ」パン屋-第3章 湯種編

だれでも「プロ」パン屋-第3章 湯種編

  • 件 (全件)
  • 1

湯種編|湯種とは|アルテの食パン

熱湯と小麦粉を混ぜて作りますが、どんな反応で出来上がっているかご存知でしょうか。
簡単に言うと、米を炊いてご飯にしていることと同じです。
どちらも、主体となる物質はデンプンとなります。

デンプンは熱と水を加えることで、糊化(α化)します。この状況が美味しいお米状態。
デンプンに水が入っている状態です。

そこから、放っておくとデンプンから水が飛びなんともかたーい美味しくないものになりますよね。
それが老化(β化)状態。
ちなみに老化状態から熱をかけるとある程度糊化状態に戻ります。レンジでチン的なやつです。

食パンも同じで、数日たつと固くなりますね。酸化ももちろんしているのですが、老化によって固くなっています。
霧吹きをしてから、トーストすると元に戻るので、またある程度糊化状態に戻っています。
ちなみに、老化を防ぐためには、急速な冷凍や高温乾燥が適していますが、
なかなか家庭用では難しいのではないだろうかと僕は個人的に思っています。(冷蔵庫のものにはよるが)
 
この湯種を使うともちもち感アップしますが、
それは生地中のアミロペクチン量(デンプンを構成するもちもち感の物質)が多い分もちもちなのです。
量が多い分そのおかげで老化がばれにくいから、次の日も柔らかく感じるんですね。
 
逆にだからって湯種を生地に入れすぎると、生地中の限度量を超え、もちもちがなくなりますのでご注意を。


次に進む(ミキシング編)
一覧に戻る

2019-01-06 16:22:41

コメント(0)

折りたたむ

湯種編|湯種の作り方|アルテの食パン

たねという字を使っているので、発酵種(ルヴァン種とかポーリッシュ種、酒種など)と同じように見えますが、少しイメージが異なっています。
正確には熟成種といったイメージで、「もちもち」食感にする素材の一つといったものです。
そのため、確実な温度管理をしないと死滅して、意味がなくなってしまう。というものではなく、低温で一晩放っておけばOKという気軽なものです。
 
だいたい、小麦粉を100%としたとき50%くらいを湯種として入れましょう。
もちもち感を弱くしたければ、30%くらいまでは減らしても効果を感じられます。逆にもちもちにしたいからと言って70%に!としても、もちもち感が単純に増えるわけでないのでご注意を。
 
パン屋さんには買っている方もいますが、低価格で作れるので、ご家庭でもぜひ作ってみましょう。
使うのは2こだけ。
熱湯と強力粉
好みでもありますが、1:1の重さで混ぜ合わせれば終わりです。
かなり熱いので、注意が必要です。できれば、卓上ミキサーをご利用ください。
 
ミキシングイメージ
1.粉に熱湯を注ぐ
2.低速で粉気がある程度なくなるまで混ぜる
3.中速で粉気が底までなくなるように混ぜる。
4.高速で均一になるまで混ぜる。
大体この過程を30秒ほどで終わりにします。
捏ね上げ温度は60度くらい。(糊化には55度~60度の熱が必要です)少し弾力があるくらいがベストです。
弾力がない場合(なんとなく透明っぽい)は練りすぎ、弾力が強すぎる場合(なんとなく黄色っぽい)は練らなすぎとなります。
ただここも、求める生地によって異なるので、アルテの食パンではベストと思う範囲で捏ね上げています。
 
一塊にしたのち、平たく伸ばし、粗熱が取れたら冷蔵庫で一晩寝かせましょう。
 
次の日、求める捏ね上げ温度に合わせて、常温で戻したり、そのまま使ったりと使い分けてください。冷凍ができると本に書いている場合もありますが、生地に溶けにくくなったり、品質に影響しますので、オススメしていません。作ってから遅くとも1週間以内には使い切ってください。(できれば4日くらい)


次に進む

2019-01-06 16:21:09

コメント(0)

折りたたむ

  • 件 (全件)
  • 1